地震大国日本では、必ず定期的に大地震がやってくると言われている。これは、地盤などの関係上仕方のないことであると言われていて、現代の科学を持ってしても、その地震を止めるどころか、予測することも出来ていないのが現状だ。そんな中、30年以内にM7クラスの首都直下型地震により、1万人以上が犠牲になると多くの科学者が警鐘を鳴らしている。
この30年以内にM7クラスの首都直下型地震という考えの根拠とされているのが、過去、関東圏で起きた大規模な地震である。
これまで関東圏で起きた大きな地震は、分かる範囲で878年頃から8回起こっていると言われていて、その内、科学者が注目しているのが、以下に挙げる3つの大地震。
それが、
- 1498年:明応地震(犠牲者約4万人)
- 1703年:元禄地震(犠牲者約6700人)
- 1923年:関東大地震(犠牲者約10万5千人)
これら地震に共通しているのが、おおよそ200年周期であること。
仮にこれらの地震の周期が何かしら地盤やプレートの関係で起こっているのであれば、次に来るのが1923年の約200年後。
つまり、2100年前後ということになる。
こう聞くと、まだまだ先のことだと思うかもしれないが、研究者によれば、地震というのは、活発期と静寂期を繰り返しており、80年~100年の静寂期を経て、活発期に突入するという。
その考えに当てはめると、今がちょうど活発期に当たると言われており、今後30年の間に70%近い確率で首都直下型地震が起こるのではないか、懸念されているのだ。
これは何も、一部のとんでも学者が語っているわけではなく、内閣府が発表したものであり、その裏付けとして、科学者という存在がいるということ。
こう聞くと、首都圏がヤバイと思ってしまうかもしれないが、そもそも、地震予測など、過去これまでに、当たった試しがない。
地震研究で有名な、あるアメリカ人学者は、「地震を予測しようなんてことは不可能である。」と語っている。
その理由が、地震というのは、色々な不確定要素が複雑に絡まった上で発生しており、ましてや、その規模の大小を予測するなど、ほぼ不可能なのだと。
確かにごもっともな意見だ。
そもそも、地震よりももっと簡単に予測出来そうな、天気予報ですら未来予測が出来ていないと言われている。
ある科学者は、テレビで天気予報士が先の予測をするよりも、「前日と同じ天気」という方がよっぽど精度が高いと語っている。
それだけ、世の中に蔓延る「○○予測」というのは、当てにならないのだ。
そもそも論として、「今後30年の間に約70%の確率で首都圏直下型地震が起こる。」というのは、果たして予測に入るのだろうかという疑問がある。
仮にこれが、限りなく100%に近い確率で起こるというのであれば、予測と考えても良いかもしれないが、約70の確率というのは、外れても、30%を引いただけという逃げ口上が出来る。
こんなものは予測でもなんでもなく、可能性の一つを語っているだけに過ぎない。
では、なぜこんなどうでも良いことを国民の血税を使って研究し、ドヤ顔で科学者たちは語っているのか。
それは、地震予測という研究名目の重要性を訴えないと、自分たちの仕事がなくなるからである。
日本は昔から地震大国で、身近な災害として地震というものがあった。
そのため、長い間、地震の研究や防災方法などは研究されていて、今では地震発生のメカニズムはほぼ解明され、防災対策やその方法論などは既に確立されている。
つまり、もう研究するようなことが「地震予測」ぐらいしかないのだ。
仮に、アメリカの地震研究の権威ある人物が語る「地震予測が不可能である」という発言を受け入れてしまったら、地震予測の研究をしている人たちはもうお役御免である。
だから、地震予測の研究を続けている科学者たちは、自分たちの研究には価値があり、その結果、ある程度の予測が可能になったという大義名分が欲しいため、こんな予測でもなんでもない、それこそ当てずっぽとも思えるような「今後30年で、首都直下型地震が起こる可能性は70%」などという、子供が聞いても呆れるような発言を堂々とするのだ。
結論から言うと、地震に関して分かっていることは2つ。
プレートの挟間や活断層が多数存在する日本では、必ず地震が起こり、その内のいくつかは、大規模な地震になる可能性があるということ。
それと、地震を防ぐことや予測することは出来ず、出来ることは、起こった際に、被害を最低限に食い止めるための対策や対応が重要。
この2つだけである。
勿論、ナマズの動きなどを観察しても、地震予測などは出来ない。