2015年1月20日。
2人の日本人男性がイスラム国の人質となり、安倍首相に対し2億ドル(日本円にして約240億)という法外な身代金を要求した。
72時間以内に要求に応じなければ2人を殺害すると発表しており、今後の動向が注目される。
「人質」を利用して、各国へ「身代金」を要求するというのがイスラム国の手口であり、これまでにも度々こういった事件は起きていた。
要求に応じなければ、容赦なく殺害するのがイスラム国であり、そういった残忍性が世界から恐れられる理由の1つでもある。
今回はそんな「イスラム国」の恐るべき内情に迫る。
●洗脳による組織拡大
「イスラム国=野蛮」というイメージが強いが、実際はかなり頭が良いと言われている。
その一例が戦闘員の教育である。
子供から大人まで問わず、日常的に「処刑映像」や「戦闘映像」などを見せているのだとか。
日頃からそういった「残虐」なものに触れることで、感覚がマヒしてしまい、結果的に「殺人マシーン」へと成長するのだ。
こういった教育、もとより「洗脳」により、あれだけの所業をやってのける輩に変身するというわけなのである。
同じ人間とは思えないような、恐ろしいことを平気で行う背景には、こういった「洗脳」の影響が多分にあるのだ。
●ネットを使った拡散
考え方は時代錯誤なのに(暴力で支配しようとする思想)、その手段は非常に今風なのだ。
ネットという媒体を駆使して、世界中に処刑動画を拡散。
世界に強烈なインパクトを与え、同士を集う。
非常に現実的かつ効率的な人材収集の方法なのだ。
同時に、世界中の人々に恐怖を植え付け、イスラム国への「屈服」を推進しているのである。
現にネットでは「イスラム国を批判すると、狙われますか?」といった質問まで飛び出る始末。
はっきり言ってそんなわけないのだ。
ネットで批判したからといって、わざわざ個人を狙いにくるほどイスラム国はバカではない。
むしろ、それこそがイスラム国の狙いであると覚えておいて欲しい。
●一般市民すらも標的に
イスラム国の本当の恐ろしさはここだろう。
イスラム国はネットで「一般市民すらも標的である」と、明確に公言している。
過去にも、過激派テロ集団は多く存在したが、一般市民を標的にするなどという声明を発表したのは、後にも先にもこのイスラム国だけである。
もはや見境がなくなっているのだ。
とにかく手当たり次第に抹殺しようという、カオスな現状がそこにある。
同じく過激派テロ組織である”アルカイダ”ですら「イスラム国は過激すぎる」と批判するほどなのだ。
●資金源の確保
あれだけ大きな組織を動かすにはやはり「金」が必要である。
イスラム国は、資金調達にも余念がなく、その手段は極めて効率的だ。
一言でいうなら「略奪」である。
イスラム国はすでに「石油」の採掘場を占拠しており、世界に向けて石油を売りさばいているのだ。
しかも略奪なので、開発の費用などは一切かからず、儲けがそのまま懐に入る仕組みである。
昨今の石油価格の暴落の背景には、イスラム国の存在も欠かせない。
高値で取り引きすると、イスラム国が潤ってしまうため、”あえて”価格を落としているのだ。
しかし、イスラム国からすれば痛くも痒くもない。
それもそのはず、奪ったものなのだから、安くても売れさえすればいいのだ。
これはあくまで噂ではあるが、どうやら日本もイスラム国から石油を買っているらしい。
実際はどうか分からないが。
●イスラム国の目的とは!?
彼らは闇雲に残虐の限りを尽くしているわけではなく、きちんとした目的が存在する。
その目的というのが「本当の意味でのイスラム国家の樹立」である。
定義上「国」とは言うものの、実際は国と呼べるほどの組織ではない。
彼らは「イスラム圏」を制圧し「イスラム法に則った国家」を作り上げたいのだ。
ゆくゆくはヨーロッパにも進攻する予定らしく、ローマ付近までも統治すると豪語している。
しかし、はっきり言ってこれは不可能だろう。
というのも、現在の勢力図から言っても、イスラム国は弱小なのだ。
残虐なイメージばかり先行して、いかにも強そうな印象を持つが、一国と渡り合うだけの技術もなければ人員もいない。
地方単位で見ると、それなりの力を持っているが、国単位で見るとカスみたいな存在なのだ。
言うなれば、○○県を支配している「暴走族」みたいなもので、世界からみればなんてことはない。
しかし問題なのは、これからである。
現状は確かに、そこまで力を持っていないが、万が一にもこれから勢力を伸ばし、手を貸すような国が現れたらかなり危ない。
個人的な意見だが、ここらで叩いた方が良いのでは?と思っている。
まぁ、そんな簡単な話ではないだろうから、あまり無責任なことは言えないが。
さて、ここまでイスラム国の知られざる「内情」に触れてきたわけだが、ここで言っておきたいことがある。
それは「絶対にイスラム圏には近づいてはいけない」ということだ。
安倍首相が「テロ組織には屈しない!」と表明したように、仮に人質になったとしても助けてもらえない。
日本としてはイスラム国の要求を呑むわけにはいかないのだ。
言い方は悪いかも知れないが「自己責任」なのだ。
人質になってから解決策を模索しても遅い。
どうしても現地に足を運びたいのであれば、ある程度覚悟しなければならない。
ましてや、参戦などとは絶対に考えてはならない。
日本でも以前「大学生がイスラム国に志願した」なんてニュースが流れたけど、あんなものは何も知らないガキの発想である。
やりすぎ都市伝説で、軍事ジャーナリストの「高部正樹」も語っていたが、イスラム国に関わった人間がその後どうなるのか?ってことを一切考えていないのだ。
自慢話の1つでもできれば、なんて軽い気持ちで志願すると、その後の人生に激しく影響するのである。
「イスラム国に志願したい」なんて気持ちが少しでもあるなら、まずこれを見てから考えてもらいたい。