2014年のノーベル物理学賞を日本人が受賞した。
世界的に権威のある賞を受賞したとあって、大きな注目を浴びたのだが、このノーベル賞。
実は、始まりが、非常に興味深いのだ。
ノーベル賞というのは、アルフレッド・ノーベルというスウェーデンの発明家が設立したもので、自身の財産の90%以上を使い、基金を設立し、始まったものである。
そして、ノーベル賞というのは、今や、多くの分野に跨いで授与されるが、その基本スタンスというのは、「受賞する年の前の年に、人類のため、最大なる貢献をした人々に与える」となっている。
つまり、2014年にノーベル物理学賞を受賞した日本人は、2013年に物理学的な研究や発明において、人類に最も貢献したということ。
それ以外も同様で、ノーベル平和賞は、最も平和に貢献した人に授与されるのだ。
ここまでの話だけであれば、
「ノーベルという人は、なんて素晴らしい人なんだ!」
という、ただの美談でしかないのだが、ノーベル賞の始まりには、ある裏話があるのだ。
それが、ノーベル氏の罪滅ぼしのために作られたという説。
そもそも、ノーベル氏が発明家として、莫大な財産を築いた理由を知っているだろうか。
彼が莫大な資産を築くに至った最大の発明、それは、ダイナマイトである。
当時は、今と違い、機械というのがなく、炭鉱を掘ったり、山を削ったりするのは、全て人力で行われていたのだ。
そのため、地盤を一瞬で砕く爆薬やダイナマイトが、そういった現場で使われていた。
しかし。
ダイナマイトや爆薬が使われるのは、そういった場所だけとは限らない。
それ以外にも良く使われる場所があったのだ。
それが、戦場。
つまり、人間が殺しあうための道具として、彼が開発した、爆薬やダイナマイトが利用されていたのだ。
当然、そのお金は回りまわって、彼の懐に入ってくる。
つまり、戦争が彼に莫大な富をもたらしたとも言えるのだ。
そういった事情もあり、彼の開発や研究に、一部から批判が上がっていた。
そして、彼が、ノーベル賞を設立するに至った決定的なエピソードがある。
それが、1888年のこと。
彼には兄がいたのだが、1888年にフランスで息を引き取る。
しかし、それを、アルフレッド・ノーベルの死と勘違いしたフランスのとある新聞社が、大々的に、このような見出しを打ったのだ。
「死の商人、死す」
これには、人が死ぬことで財を成す商売人という皮肉が込められていた。
しかし、その時に亡くなったのは、兄であり、当然、ノーベルは生きている。
そして、この見出しを目にしてしまうのだ。
この記事を見たノーベルは、自分が死後、どのように周りから称され、語り継がれるのかを知った。
これは、彼にとって大きな衝撃であり、その後の自分の在り方を考える出来事であったのだ。
そして彼が出した結論が、自分の死後、自身の財産を基金として充て、前年に最も人類に貢献した人に、賞と報酬を与える、というものだった。
これが、ノーベル賞の始まりと言われている。
そして、発明家と言えば、エジソンだが、彼は、ノーベルよりも、遥かに恐ろしい裏の顔を持っていたことを知っているだろうか。
その内容というのがこちら…。