クレヨンしんちゃんと言えば「下品」「下劣」といったイメージも多い、特殊な子供向けアニメである。
一方で、映画では友情や家族愛などが描かれることが多い。
そういった事情により、アニメは子供に見せたくないランキングの上位にランクインし、映画は子供と見たいアニメランキングに上位ランクインするという謎な現象を引き起こしている。
良い面と悪い面を兼ね揃えた、希なアニメであるが、今回紹介する都市伝説は「悪い面」だと言えるだろう。
それが「児童虐待説」である。
児童虐待の定義というのは、親や同居人が児童に虐待(暴力行為や放置行為など)を行うことだ。
クレヨンしんちゃんの場合は「みさえの暴力行為」が問題視されているという。
力いっぱいゲンコツをくらわしたり、頭をグリグリしたり、事あるごとに罵声を浴びせたりと、言われてみれば暴力行為を行っているシーンは、他のアニメと比べても多い。
そんな「みさえの暴力行為」が世間で話題になり、批判が相次いだのだ。
そのせいもあってか、最近のクレヨンしんちゃんはわりと穏やかなストーリーが目立ち、みさえの暴力行為シーンをほぼ見ることがなくなった。
最近の「暴力行為アレルギー」は戦後最大だと言えるだろう。
ちょっと教師が手をあげれば「暴力教師!」「暴力行為!」「訴えてやる!」と騒ぎたて、いまでは教師より生徒の方が力を持つようにまでなっているとまことしやかに囁かれている。
そういった世間の風潮の煽りを、クレヨンしんちゃんもモロに受けたといえるかもしれない。
一方で、海外の反応は真逆で「子が親を侮辱するアニメ」という認識なのだという。
スペインでは「恥知らずな内容」と物議をかもし、放送時間の変更を与儀なくされている。
幼い頃からクレヨンしんちゃんを見てきた「クレしん世代」の私としては複雑な気持ちである。
確かに、少しばかりお下劣な内容や下品な発言も目立つアニメではあるが、単純にアニメとしてのクオリティーは高い。
「子供の教育に悪い!」と声高に叫ぶ保護者の中に、真剣に教育と向き合っている親がどれぐらいいるかは知らないが、規制をすることだけが子供のためになるとは思わない。
それどころか、みさえとしんのすけの親子関係は非常に健全だと私は思う。
しかし私の想いとは裏腹に、こういった「親からのクレーム」によって一部内容を変更を与儀なくされたアニメは多くある。
例えば、国民的アニメ「サザエさん」
ツッコミどころのないような、穏やかなストーリー展開ばかりの作品なのに、どこに不満が?と思ってしまいそうだが、思ってもみない意外なところに批判が殺到したのだ。
それがこちら。
でもみさえがしんちゃんにグリグリしたりするところがしんちゃんの笑えるところですよね。
ドラえもんだってのび太がジャイアンにやられてるし,,,