魔法の国として有名なディズニーランドで起きた奇跡のような都市伝説。
子供から大人まで世代を問わず人気なディズニーランド。
ミッキーやミニー、ドナルドなど数々の可愛いキャラクターのグッズを集めている人も多いだろう。
そんな魔法の国ディズニーランドには、奇跡のような感動の都市伝説が存在した。
ディズニーランドのサービス精神は、日本はもちろん世界でも賞賛されている。
園内にはゴミ一つ落ちておらず、従業員1人1人がお客様を楽しませるよう努力をする姿には心が打たれる。
そんなディズニーランドで、こんな感動の話があったという。
あるところに、子供も若くして失った夫婦がいた。
5歳の息子を不治の病で亡くし、夫婦ともに自暴自棄に陥っていたという。
子供を失った悲しみから奥さんは精神病を患い、看病する夫にも限界がきていた。
毎日のように妻から罵倒される日々。
喧嘩の絶えることのない日々は夫の心をも蝕んでいった。
この頃、夫は会社の同僚にこんなことを話していたという。
「先日練炭を買った。夫婦揃って自殺をしようと思う・・・」
子供を失った悲しみと、妻の変わり果てた姿に、心身ともにズタボロになっていたのだ。
そんなある日、夫は妻にディズニーランドに行こうと誘った。
その日はちょうど亡くなった子供の誕生日で、毎年お祝いをしにディズニーランドに行っていたので、今年も行こうと思ったのだ。
あまり乗り気ではない妻をなんとか説得し、ディズニーランドへ行くことに。
しかし、行ってすぐに後悔したという。
園内ではしゃぐ子供や、親子で楽しそうにアトラクションを楽しむ姿に、亡くした子供の面影を見てしまうのだ。
「ママ、パパ、楽しいね♪」
もし生きていたら、こんなことを言っていたに違いない。
そんなことを思うと涙が溢れた。
妻も同じようなことを思ったのだろう、時折睨みつけるような目で夫を見ていたという。
そして、こんなことを口にする。
「あなたは最低な夫ね。私を悲しませることしかしない。」
夫はこの瞬間に、全てを悟ったという。
このまま2人でいたら、お互いのためにならない。
それどころか、天国へ行った子供に面目が立たない。
その時夫は、離婚を決意した。
そして、最後に予約していたディナー会場へと2人は歩いていく。
お互いこの食事が最後のディナーになることを感じていた。
会場に着くと、テーブル席に案内された。
2人なのに、用意されたテーブルは4人席だった。
その日は休日ということもあり、会場は満席。
そんな状況の中でテーブル席に座るのも申し訳ないな・・・と夫は思った。
そして料理の注文をしようと店員を呼んだところ、、、
「すいませんお客様。もしよろしければ2人テーブルの席へ移動して頂けないでしょうか?」
そりゃそうだ。
こんな満席の状態で、4人テーブルに2人で座るのはおかしい。
しかし夫は店員に、こう話した。
「実は最近息子を亡くしまして、本当なら家族3人で来る予定だったのです。
今日はその息子の誕生日の日なので、どうか席を空けたままにしてもらえないだろうか?」
その言葉を聞いた従業員はすぐに、
「大変申し訳ありませんでした!どうぞそちらの席をお使い下さい!」と言った。
なんとなく申し訳ない気持ちもあったが、夫はその言葉に甘えることに。
そして、料理が運ばれてきた。
頼んだ料理とは別になぜかオレンジジュースとお子様ランチが空いた席に置かれた。
夫は店員を呼び止めて、
「すいません、こっちの料理は頼んだ覚えがないのですが。」
すると、店員はこう言った。
「こちらの料理はお子様のための料理でございまして、当店からのサービスです。」
夫と妻の間の席に並べられた、いるはずのない息子への料理。
嬉しい反面、少し悲しい気持ちにもなった。
そして、ディナーが始まった瞬間にライトが消され、音楽が流れ始める。
「ハッピバースデートゥーユー♪ハッピバースデートゥーユー♪」
意気揚々とケーキを運ぶ店員はマイクでこう話した。
「今日はこちらのお客様のお子様の誕生日でございます!どうかみなさま一緒に盛大に祝っては頂けないでしょうか!」
そして、会場はハッピバースデーの歌声と拍手一色に染まる。
いるはずのない息子の前に食べきれないほどのサイズの誕生日ケーキが6本のロウソクを灯しながら置かれた。
と次の瞬間、フッとロウソクの火が勝手に消えたのだ。
この瞬間、夫と妻は確かにそこに大きくなった息子の姿が見えたという。
夫も妻も涙を流した。
「パパ、ママ、ありがとう♪すっごく嬉しいよ♪」
そんな風に息子が言っているようだった。
間違いなく息子はいない。しかし、2人には見えたのだ。
パパとママの間で嬉しそうにはしゃぐ息子の姿が。
この瞬間、2人は大きな過ちに気付いたという。
息子のことは忘れてはいけない、もちろん忘れることなどできるはずもない。
しかし、前に進まないといけない。
ディナーの後、2人は手を繋いで店を後にしたという。
この話は、あくまで都市伝説である。
しかし、魔法の国ディズニーランドのサービス精神を考えると、真実のような気がしてならない。
いつだってお客様のことを第一に考え、最善を尽くそうとする努力が起こした小さな奇跡。
そう言えるのではないだろうか。
実際にディズニーランドの徹底ぶりは異常なほどである。
例えば、あれだけの残飯がありながら、カラスが一羽もいないらしい。
もちろん、それには秘密があるのだが、それぐらいのことを平気でやってのける「おもてなし精神」は見習うところがある。