アニメシティハンター。
1980年代に人気を博した、ハードボイルド・コメディという、今思うと謎のジャンルの漫画である。
しかし、そのコメディ要素が仇となったのか、ある悪ふざけが前代未聞の大事件を引き起こしたというのだ。
問題となった回は、1989年12月に放送された「シティーハンター3」の第11話、「クリスマスにウェディングドレスを…(後編)」の放送中に起きた。
なんと、そのアニメの放送中、認識出来ないレベルでだが、一瞬だけ、ある人物の画像が映し出されたのだ。
これは、所謂、「サブリミナル効果」と呼ばれるもので、視覚で認識出来ないレベルで映像の中に画像を仕込むことで、その映像を無意識下に刷り込ませることが出来るというもの。
現在、日本やアメリカでは、効果のほどは不明としながらも、そのあまりにグレーなやり口から、禁止されている手法でもある。
しかし、それ以上に、問題なのが、映し出された人物の方だ。
なんと、そこに映し出されていた人物というのが、元オウム真理教の教祖であり、現在死刑囚として収監されている麻原死刑囚なのだ。
このことが判明したのが、1995年5月のこと。
TBSのニュース番組で、1989年に放送されたアニメシティーハンターの作中で、麻原死刑囚の画像が使われたとして、取り上げたのだ。
そして、1995年と言えば、3月に地下鉄サリン事件という、日本史上最悪のテロ事件が起きた年でもある。
このことから、シティーハンターとオウム真理教の関係性が疑われたのだ。
しかし、そんな陰謀めいた大それた話ではなく、製作スタッフのただの悪ふざけであった。
今でこそあまりないらしいが、当時は、こういったコマ割りの合間に、メッセージを仕込んだり、画像を仕込んだりといった”遊び”が流行っていたらしく、シティーハンターの制作スタッフも、1989年当時、座禅を組んでぴょんぴょんしている変なおっさん程度の認識であった麻原死刑囚を遊び半分でコマ割りの合間に仕込んだというのだ。
しかし、その数年後、オウム真理教は凄惨なテロ事件を起こし、悪ふざけだったものがニュースで大々的に取り上げられる結果に。
正に、ただの遊びが火遊びになった瞬間だ。
そして、当然だが、現在は、この部分は修正されているとのこと。
それにしても、この都市伝説。
こういった見方も出来ないだろうか。
未だに科学的な根拠がないといわれているサブリミナル効果だが、実際には効果があると仮定する。
そして…
麻原死刑囚の画像をコマ割りに仕込む。
⇒サブリミナル効果がバッチリ決まる
⇒入信者激増
⇒最悪のテロ事件が発生…
科学的に効果が否定されることを願ってやまないシティーハンター制作側の顔が浮かぶ。
ちなみに、サリン事件によって逮捕された麻原だが、それ以上に恐ろしいテロ計画を画策していたと言われている。
もしそれが実行されていたら、日本全土が火の海になっていたとも言われるほど。
その内容というのが…
>現在死刑囚として収監されている
もう執行されましたよ。