1990年代に子供の間で大ブームを引き起こした「ウォーリーをさがせ!」。
大勢の人ごみの中から赤と白のボーダー柄の長袖を着た、
メガネをかけたおっさんを探すという新しい切り口の本だ。
しかし、実はこのウォーリーには
モデルになった人物がいるということはあまり知られていない。
ここに製作者が「ウォーリーをさがせ!」に込めた想いと、
恐ろしい真実が隠されている。
今からおよそ30年前にイギリスでその事件は起きた。
当時8歳の男の子が誘拐され、
1ヶ月後に無残な遺体で発見されたのだ。
警察の懸命な捜査によりある1人の男が捕まった。
その男の名は「ジム・ジャック」。
過去に20人以上の子供を殺害していた、精神異常者であった。
裁判の結果「責任能力はない」とされ、
刑務所ではなく精神病棟へと収監される。
最近の日本でもよくある
「精神に異常をきたしており、犯罪とみなされない」
という例のあれである。
近年ではそういった影響のせいか
「精神障害者=凶悪殺人者」という認識を持っている人が多いようだが
実は健常者と比べても精神疾患の患者の犯罪率は低いのである。
そもそも凶悪殺人事件を犯す人間は
普通の精神状態ではないと私は思っているので
もはや精神異常の定義が分からないが。
まぁ、それはいいとして、このジムという男
精神病棟に収監された数年後、病院を脱走してしまう。
凶悪殺人者として大々的に指名手配されたにも関わらず、
未だに足取りは掴めず今も世界のどこかで我々と同じように生活しているのだ。
それから数年後
イギリス人の「マーティン・ハンドフォード」というイラストレーターによって
ある1つの絵本が出版される。それが「ウォーリーをさがせ!」である。
この絵本には脱走した
「ジム・ジャック」に気をつけろ!という意味が込められており
特徴的な赤と白のボーダーの服は、イギリスの精神病棟の囚人服そのものだそうだ。
大勢の一般市民に紛れ込んだ凶悪犯罪者「ジム・ジャック=ウォーリー」を探し出し
注意しろということを絵本を使って全世界の子供に発信したのである。
あくまで都市伝説の1つなので、
どこまで信憑性があるかは未知数だが
「ウォーリーをさがせ!」の発売元がイギリスであることや製作時期、
格好(赤と白のボーダー)などを見ると、まんざらでもない気もします。