やりすぎコージー都市伝説2010冬、水道橋博士が語った都市伝説「ロッキーを超える伝説のボクサー」
ロッキーと言えば、世界的に大ヒットした映画。
しかし、あくまでもそれは映画でしかないのだが、なんと、現実世界に、そのロッキーを超えるような壮絶な人生を歩んだ、伝説のボクサーが存在した。
ボクシング映画と言われれば、ほとんどの人がロッキーを思い出すと思うが、他にも多く存在する。
その中でも、水道橋博士が特にオススメしたいと言っていたのが、「カシム・ザ・ドリーム」という映画。
ロッキーを超えるって、なんだよ映画かよ!
と思ったかもしれないが、この映画。
あくまでも実話を元にしたドキュメンタリーなのだ。
そして、この映画は、日本では未公開なのだそう。
しかし、世界的には有名らしく、色んな賞を受賞している作品なのだとか。
そんな「カシム・ザ・ドリーム」。
一体どんな映画なのか。
まず、主人公の名前が映画のタイトルにもなっている「カシム」である。
そして、彼の出身地はウガンダ。
ウガンダと言えば、未だに政権が安定せず、長い間紛争が続いている国だ。
そんな国で生まれ育ったカシム。
その生い立ちは想像を絶するものだった。
カシムは小学生の頃、反政府の武装ゲリラにクラスごと拉致されてしまう。
そして彼は、少年兵として養成されるため、友達同士での殺し合いを命じられる。
彼はそこで、初めて人を殺める。
もし、やらなければ、武装ゲリラのメンバーに自分が殺されてしまうからだ。
そして、彼は少年兵として数年の間、ゲリラ部隊に参加していた。
その後、反政府ゲリラが政権を取る。
カシムは、正規部隊の一員に。
そこで彼の人生を大きく左右するボクシングに出会う。
その後、メキメキと当確を表し、15歳の時、ウガンダのアマチュアチャンピオンになる。
そして、18歳の時に、アメリカ遠征をし、この時、カシムはアメリカに亡命をしたのだ。
しかし、これで終わりではなかった。
彼はあくまでも脱走兵であり、ウガンダからすれば、犯罪者であり、脱走兵は死刑。
実際、亡命をした際、ウガンダに住む彼の父親は、見せしめに惨殺されている。
そんな彼に残された道は一つしかなかった。
それが、世界チャンピオン。
ボクシングで世界チャンピオンになれば、大統領から恩赦を受けることが出来、死刑を回避することが出来るのだ。
彼は、世界チャンピオンになるか死ぬかしかなかった。
そんなプレッシャーの中、彼はスーパーウェルター級の世界チャンピオンになった。
そして、恩赦を受け、ウガンダに一時帰国。
死刑から一転して、彼はウガンダの国民的スーパースターになったのだ。
しかし、彼は凄惨な少年時代を過ごしたせいで、感情がほとんどなかった。
当時の反ゲリラ組織に洗脳されていたからだ。
そんな彼だったが、父親の墓の前に立った時、号泣した。
人間としての感情を取り戻したのだ。
そして、彼には、また新たな挑戦が待っている。
アフリカ人ボクサーではまだ誰も達成していない、2階級制覇。
スーパーウェルター級の次に、ミドル級でチャンピオンを目指すというのだ。
が、ミドル級で彼は、あっけなく負けてしまう。
そして、ここで映画が終了する。
一応、ここまでが映画の内容だが、実はカシムについては、話の続きがある。
彼がミドル級に転身した理由は、何も2階級制覇だけではなかった。
映画の中で度々出てくる話なのだが、彼は、マリファナを吸っていた。
そうでもしないと、人生をやっていけないからだ。
ある意味で、自分の悪しき過去の記憶から逃れるため、薬物依存の状態なのだとか。
そして、マリファナを吸うと、お腹が減ってしまうので、体重をキープ出来ない。
だから、ミドル級に転身したのだそう。
で、映画の中では、試合に負けてしまうのだが、2010年9月。
カシムは、晴れてミドル級のチャンピオンになった。
歴史的快挙を成し遂げたのだ。
信じるか信じないかは、あなた次第です。