夏になると必ず発症する人がいる熱中症。テレビでは連日のように、熱中症に関する情報が放送される。しかし、実はそこで放送されている内容が、熱中症対策や熱中症の対応として間違っていたとしたらどう思うだろうか。ある知識人いわく、現在、一般的とされている熱中症対策は、全くの嘘だ!と警鐘を鳴らしている。
今回の熱中症についての話は、全て武田邦彦氏が語った内容である。
彼は、大学に勤める科学者という立場から論理的に物事を話すことで知られていて、今回のテーマの熱中症に関しても、色々なデータや論文から考察されている。
まず、熱中症が急激に増え始めたと言われているのが1995年頃であると、武田邦彦氏は語っている。
しかし、これには色々と統計学の罠があり、そもそもとして、熱中症の診断基準が整って来たのが、この時期であることが一つ。
そしてもう一つが、どこまでを重要な熱中症対策として考えるか、というもの。
例えば、中学生や高校生が体育の授業中に暑さでバテて、保健室で1時間ほど休んで回復した場合。これは、確かに、統計上はは熱中症として分類されるのだが、重篤になることがほぼない。
なので、熱中症というものを考える上で、こういった事例と、重篤化する、つまり危険性の高いものを分けて考える必要があると武田邦彦氏は語っている。
それはある意味当然で、真夏の日中に暑いところに長時間いたら、中には体調を崩す人がいるのは当たり前の話だからである。言うなれば、長風呂でのぼせて、涼しい部屋で横になっていたら体調が戻ったのと同じようなこと。
それとは違い、死に至るような危険なものとは、別に分けて、対策や対応を考える必要があるというのは、確かにという感じである。
ちなみに、熱中症と温暖化についても彼は触れていて、熱中症と温暖化は全くの無関係と語っている。それは、熱中症が急激に増え始めた1995年頃から20年間、一切気温は上昇していないからだ。
これは、実際のデータとして出ているらしく、温暖化が進んだから熱中症も増えた!というのはあり得ないらしい。
話を戻そう。
上でも言ったように、熱中症を考える際は、重篤化する年代別で考える必要があり、それと一緒で、対策や対応、また原因なども、年代によって多少変わってくる。
なので、それら年代別の対策と原因を下で紹介します。
・熱中症の正しい対策
熱中症の正しい対策は、年代別に分けて考える必要がある
1、新生児~乳幼児(0歳~4歳程度)
新生児~乳幼児というのは、自分で体調不良を訴えるすべが「泣く」、もしくはそれを表現するボキャブラリーが少ないので、親がきちんと、対応すしてあげる必要がある。
その対策は至ってシンプルで、暑い場所、例えば、夏場の車の中に長時間放置したりしなければ大丈夫であると武田邦彦氏は語っている。
ただ単に、体調を壊さないような環境を用意してあげればそれで済む話なのだ。
とは言っても、暑い場所に連れて行かないとかではなく、人間にとって汗腺(汗が出る腺のこと)の機能というのは重要なので、子供の頃から、最低限、汗をかくという習慣は付けておく必要がある。
なので、常に涼しい場所に置いておくのではなく、体調を壊さない範囲で、しっかり汗をかき、体が熱くなって来れば、涼しい所に連れて行く。
それと、その際に、水をたくさん飲ませた方が良いのか、という疑問を持つかもしれないが、無理に水を飲ませる必要はない。意味もなく水分を取る必要はなく、あくまでも、「喉が渇いた時」に水分補給をすれば、それで十分であると武田邦彦氏は語っている。。
2、6歳~高校生程度まで
成長期や思春期の時期の子どもは、自分自身で、体調を把握出来ているので、体調不良などの場合には、自ら休みを取ることで十分対応できる。
実際に、この年代の子供が熱中症で亡くなるというケースは稀で、重篤化する多くの場合、無理な運動、例えば、体調不良を押して真夏のグラウンドで部活動を長時間行うといったことが、原因である。
つまり、「無理がたたった」だけの話で、熱中症対策と言って、普段の生活から喉も乾いていないのに、無理に水分を補給する必要など、全くないのだ。
それと、上でも書いたが、ある程度の運動習慣というのが大事で、最低限の運動で、体温調整機能である「汗腺」をしっかり働かせておく必要がある。
3、大人
大人の場合、熱中症に掛かる人間の大多数は、男性であり、その理由は至って単純で、炎天下での長時間労働をする人間の大半が男性だからである。
つまり、これまた、無理がたたっているだけの話なのだ。
これも、水を飲むとかどうとかってのは全く関係ない話であり、むしろ、水をこまめに取っていれば、炎天下で長時間労働をしても大丈夫、みたいな考え方を持つ方が怖い。
昔と違い今、特に都市部は、コンクリートで囲まれている環境なので、炎天下の作業の場合、木陰も少なく、照り返しで、体感温度が高くなっている。
その影響もあり、熱中症に掛かる労働者が多いと武田氏は語っている。
これまた、「無理をしない」というのが、熱中症における一番の対策なのだ。
更に言えば、そんな労働環境を強いている、社会に問題があり、これは個人の病気ではなく、労働環境問題による、労災なのだとも武田氏は語っている。
4、高齢者
熱中症で最も重篤化することの多い高齢者。
これには、大きく分けて2つの問題があると武田氏は語っている。
1つが、都市部における高齢者。
都市部のアパートなどに住む高齢者で、節約のためにエアコンなどを我慢して、それが熱中症を引き起こし、重篤化するケースがかなり多いのだとか。
この場合は、暑ければエアコンを付けましょうの一言で終わってしまう話で、結局のところ、無理をしないだけで、多くの場合は重篤化することはないのだ。
しかし、もう一つの原因は、メディアの闇とも言える重要な問題なのだ。
それが、高齢者が多く服用する「血圧降下剤」と「利尿剤」である。
武田氏によれば、実は、この2つの薬が、高齢者が重篤化する熱中症の原因であるというのだ。
しかし、これは決してメディアで語られることはない。
なぜなら、製薬会社というのは、往々にして、テレビの大口スポンサーであることがほとんどだからだ。
なので、メディアは口が裂けても、これら薬が、高齢者の熱中症に関係しているなんてのは、決して言えないのだ。
つまり、メディアにとっては、視聴者の健康なんかよりも、自分たちの懐に入って来る「お金」の方が重要であるということだ。
武田氏はこれら情報を、製薬会社もメディアも確実に知っていると言う。なぜなら、武田氏自身がそのことを知っている=データとして揃っているからである。
それなのに、決して、それら情報を伝えない。
ネットなどに疎い傾向にある高齢者というのは、情報収集手段がほとんどテレビであるにも拘わらずである。
如何に、メディアが罪深いかが分かるはずだ。
長くなったので、武田氏が語る熱中症対策に関してまとめよう。
- 1、暑いところで無理をしない
- 2、暑いところで無理をさせない(親や教師)
- 3、エアコンを付ける
- 4、喉が渇けば水分を補強する
- 5、普段から適度に運動(汗をかく)する
水分補給に関して補足をしておくと、メディアなどでは、喉が渇かなくても、こまめに水分補給をしましょう。と言われることがあるが、武田氏から言われせれば、そんなバカな話はないそうである。
人間には「喉が渇く」という生体機能があり、無理にそれ以上の水分を補給する必要などない、むしろ、別の問題が発生するというのだ。
これは、武田氏が語ったことではないが、よく夏バテで食欲を落とす人がいるが、実はその原因として、「水分補給のし過ぎ」がある。
私の母親は看護師をしていて、私は昔からよく、「喉も乾いていないのに無理に水分を取るのはよくない」と言われいた。つまり、医療従事者であれば、そんなことは常識なのだ。
如何にメディアが適当なことを言っているのかが分かるはず。
勿論、メディアの嘘や金儲け第一主義は今に始まったことではない。
過去にもこんな例がある。
一時期、日本中でブームになった”ある商品群”。
美肌効果や精神安定効果などを謳い、ありとあらゆる商品に”その機能”を設けた。
当然、メディアでも大々的に報道され、それら商品はバカみたいに売れまくったのだ。
しかし…実態はあまりにもひどいもので、不況にあえぐメーカーが、なんとかして物を売れないかと目を付けただけで、実際の効果や効能の検証や実験はほぼ行われず、そもそも誰が言いだしたものなのかも不明だったのだ。
その機能と言うのが…こちら。